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マイスター制度                 2005/9/22記

マイスター制度というのを耳にされたことがある方も多いのではないでしょうか。パン作りのマイスター、靴作りのマイスターなどなど、ドイツをはじめ、スイス、オーストリアなどのヨーロッパの国にはあらゆる技能系の職業にマイスターの称号があります。日本でもいろんな分野で、ドイツで勉強してマイスターの資格を取った、という方をお見かけしますよね。フロリストにもマイスターフロリストの称号があります。

スイスの場合、フロリストの資格を得て(たいていは20歳ぐらいで取得;下の方にスイスの教育制度を説明しております。ご参照くださいね)1年間実務経験を積むと、マイスタースクールに通うことができます。スイスにはニコルが指導する「Neue Schweizer Floristenfachschule」というフロリストマイスタースクールがあります。ここではより深いフロリスティック理論に技術、さらには経営学、法学なども学びます。スイスのマイスター試験は2段階に分かれており、スクールに1年通った後に受験できるBerufspruefungに合格すると「Florist mit eidg. Fachausweis」の資格が取得できます。そしてさらにスクールに1年通うと、Meisterpruefung(マイスター試験)を受験でき、合格するとマイスターフロリストとして認められます。

マイスター試験で製作した作品は一般に公開されます。今年7月にもチューリヒで試験が行われました。その展示会の様子が月刊「Flower Shop」10月号(草土出版)に掲載されています。デザインもテクニックもすばらしい大作ばかりですので、ご興味のある方、ぜひご覧になってくださいね!

スイスの教育制度

ドイツ、スイスなどでは、教育制度が日本と根本的に異なります。ドイツとスイスは似たようなシステムになっているのですが、学校の名前などが微妙に異なりますので、ここではスイス(チューリヒ)の学校について説明します。まず、子供は小学校(Primarschule)に6年間通います。ここまでは日本とほぼ同じ。

しかし・・・子供達は、なんと小学校卒業時には、将来の進路決定をある程度迫られるのです!

小学校の次は、日本の中学にあたる学校に進むわけですが、次のような進路があります。
どの中学に入るのかが、将来の進路を大きく左右します。
@ギムナジウム(Gymnasium);6年半、中高一貫 → 大学進学
Aセクンダーシューレ(Sekundarschule);2年 → ギムナジウムII (4年半)に編入 → 大学進学
  セクンダーシューレ(Sekundarschule);3年 → ギムナジウムII (4年半)に編入 → 大学進学
  セクンダーシューレ(Sekundarschule);3年 → 教員養成学校(4年半)
  セクンダーシューレ(Sekundarschule);3年 → 高等商業専門学校(4年半)
Bレアルシューレ(Realschule);3年、主に職業訓練、実務を受ける。卒業後は実務研修を受けながら
  職業高校(3年)に通い、技能資格を取得する。

本人の意思はもちろんですが、成績もそれに伴わなくてはなりません。ギムナジウムに入るためには、それ相応の成績が必要です。実際、スイスの大学進学率は実に10%以下と言われています。行きたい人だけが行く、という感じです(大学入ってからが結構大変なんですけどね・・・)。いわゆる受験戦争や偏差値地獄などはあまりないようですが、中学校に進むときに、希望する種類の中学校に行くには成績が足りない場合は苦労するようです。

たとえば、フロリストになりたい場合・・・
Bに入ります。、卒業と同時に花屋で見習いとして働きながら(Berufslehre)、フロリストになるための知識、技術を教える職業高校にも通います。見習い期間のお給料はお小遣い程度しかいただけません。そして3年後、フロリストの資格試験を受けて合格すると晴れて「フロリスト」となるわけです。

将来はフロリストになりたかったが成績が良くて、親にはギムナジウムに入けと反対され、わざとテストで悪い点を取ってみた・・・なんて話も聞いたことがあります。
小学校卒業時にある程度将来を決めなければならない、というのを初めて知ったときは、そんなこと小学生にできるのか???と思いました。しかし技能系の職業につきたい場合は16歳ぐらいからその職についているわけですから、20代後半にもなるともう10年やってるベテラン、となるわけです。これはすごいことですね。
マイスタースクールの実技の授業にて。花を選ぶ目も真剣!