春待ちアレンジ 2006/1/7記
右の写真は「フラワーデザインを始めたいあなたに」(草土出版)の取材・撮影のために作ったアレンジ。作品を3つ作ったのですが、今回のテーマは私の中では「ヨーロッパの早春のアレンジ」です。
年末はお正月花材として枝ものが豊富に出回ります。冬の枝ものは、葉はない代わりに春を待つ新芽をたくわえていて、とってもきれいなんですよね。昨年末にそんな枝たちを仕入れておいて、今回使ってみました。
ヨーロッパの長い冬、1月6日(Dreikoenigsfest 東方の三博士来訪の日;キリスト誕生を祝って東方から3人の賢者が尋ねてきたことに由来します)まではクリスマスの飾りつけをしてあるところが多いのですが、それが終わるとただ寒く、寂しい1月になります。でも・・・11月ごろの「これから冬だ・・・」という寂しさとは違い、「もうちょっと辛抱すれば春!」という希望の季節でもあります。そんな時期によくお花屋さんなどでも見かけるのが、春の訪れをいち早く告げる球根植物、新芽をたくわえた枝などを使ったアレンジ。人々はそういったものに春が近いことを感じるのだそうです。初めてそんな話を聞いたスイスでの1回目の年明け、そういう季節感はいまひとつぴんとこなかったのですが、2回目はすんなり納得。四季を通して住んだからこそ分かることだなあと思いました。旅行や短期留学では実感できなかったに違いない・・・。また、この時期のアレンジには、いわゆる「ドイツスタイル」によく見られるように冬の名残の枯れ葉や枯れ草なども多く使われます。スイスへ行く前は、枯れたものを使うということがぴんとこなかったのですが、今は分かります。身のまわりに自然が多いヨーロッパ、近所の森へちょっと入れば枯葉枯れ草も自然の中に自然に存在します。日本の公園みたいにきれいに掃除されちゃったりしません。街中の植え込みですら、整然としすぎている日本のそれに比べると自然な感じ。植生の違いもありますが、そんな環境にいると、それが自然、季節感を演出するものとして使いたくなるんですね。
写真の作品にはお正月用のヤナギを使ってみました。「ちょっと和風っぽい感じもありますね」とライターさん。そうかな・・・?正直、よく分かりません。なにしろ松をクリスマスに使ってもなんとも思わなくなっているもので・・・。スイス1年目は「松=お正月や仏花のばりばり和風」のイメージがかぶってしまい、違和感があったのですが、そんな固定観念も2年でいろいろ破られてしまいました。
